このサイトは小さな奇跡を紡ぐお二人の物語です。
2021/9/30
リスタート〜もうひとつのはじまり〜
自粛と距離を置く日々、そんな非日常の暮らしが2年めを迎えて、
今夏を送り初秋を感じようとしていたとき、さらなる非日常が起こりました。
Kさんの体調に変化があり、医師に診てもらったら
誤嚥性肺炎の恐れがあるというんです。
驚きでした。
それで、検査の結果、入院すると告げられたのが月初めのこと。
今まで、在宅生活の中ではすべてに気をつけて過ごされてきたお二人です。
退院した頃は常在菌で発熱することもありましたが、もちろん克服しましたし、
嚥下については都度に医師や看護師の方と相談確認をしながら
過ごしてきたのに、なにか、今般の災禍が予期せぬ何かを引き寄せたのか、
やはり突然感は否めませんでした。
そうして長い入院生活が始まって、何が一番つらいといって、
身内でも面会できないことでしょうか。
幸い、懇意の看護師さんがいてくれたので、
Kさんのスマホを使って写メを送り続けてもらえたのは
唯一の安心だったでしょう。
ただ、T子さんは、自分たちが決めてきた暮らしはどうだったのかしらと、
ご自身を攻める気持ちが拭えずに辛かったと思います。
もちろん、お二人は無理をしてきたわけではありませんし、
本欄でご紹介してきた通り、一つずつ目標を達成して奇跡を積み重ねてきたので、
どうかご自身を責めないようお願いした次第です。
そうして、今日、30日、退院の運びとなりました。
あっという間に、それでいて、とても長く感じた九月が過ぎていきます。
これから、あらためて新しい、
そしてもう一つのリスタートをきってくれると信じています。
一日もはやい収束祈りつつ、秋を迎えたいと思います。
ありがとうございます。
T・K