このサイトは小さな奇跡を紡ぐお二人の物語です。
2021/10/31
リスタート〜信頼関係を諦めずに〜
晩秋への道々、
京都市の時短要請も解けて、少しずつ以前の暮らしへ戻りつつある十月の終わり。
びっくりするほど静かな時間があったりして季節の移ろいを感じております。
さて、ひと月の入院生活を終えたKさんそしてT子さん。
コロナ禍で不安続きの中、お二人が紡いできたそれまでの日常を隔てる「壁」は
どんなに高かっただろうとつらつら思い返しております。
誰が悪いとか、制度が悪いという話ではなく、
今般の出来事は私達の日常の一場面であると捉えなくてはなりません。
例えば、幾つもの同意書にサインをする。延命を望む望まない、
不測の事態に対する前置きetc…。
判断を委ねるからには、それに見合う判断材料と説明があって然りのはずが、
ともすると、置き去りのままペンを走らせるよう促されたり…。
あるいは、病室に入れない隔離された状況ゆえ、
意思疎通も危うい状況がありました。
これを回避できたのはスマートフォンとその充電器。
正しくはその通信機器を使って「壁」を超えてくれた
看護師の方たちと、ということです。
医療現場に限らず、暮らしには人と人との信頼関係が不可欠。
急速に劣化していくこの信頼関係を諦めずに、やり遂げたお二人がすごいわけです。
繰り言ですが、誰がとか、何がという対極構図を申しているわけではなく、
簡単に答えが出せないからこそ、誰もが向き合うべき課題だと申し上げたいのです。
今回、お二人から教わったことは、まず自分たちで考えること。そして、
諦めたり妥協しなければ、あらたな信頼関係は生まれるということ。
本当に有り難い限りです。
退院してはじめて、みみづくさんにお参り頂いた日は
奇しくも24日の法要の日で、
久しぶりに吉村和尚様ともお話いただきました。
お二人の願いはみみづくさんに届いたと思います。
何をお願いされたのかは、またあらためて伺っておきましょう。
ありがとうございます。
T・K